【2022年版】セールスや商談におすすめなWeb会議ツール・システムBest9

ここ数年で、Web会議システムを導入する企業が急増しています。

その理由として、もともと働き方改革によってIT化やテレワークが推進されていたことに加えて、新型コロナウィルスの流行によって在宅勤務や非対面での会議や商談などが増えたことが挙げられます。

また、Web会議システムの選択肢が増え、それぞれの製品の使い勝手が向上しているというベンダー側の努力も大きな要因となっています。

この記事では、Web会議システムとは何か、Web会議システムとテレビ会議システムの違いはどこにあるのか、Web会議システムの種類にはどのようなものがあるのか、導入メリットやデメリット、そしておすすめのWeb会議システムBest 9について徹底比較して紹介します。

【監修者】 小沼 勢矢

【監修者】 小沼 勢矢

一般社団法人プロセールス協会 代表理事
中小企業サポートネットワーク「スモールサン」YOKOHAMAプロデューサー

脳科学の権威である石川大雅に師事し、40年間3万人以上の成功者の脳と向き合い確立して来た「実証的脳科学」を提供するプロ・アライブ社を承継。2代目経営者となり組織開発や人材教育の場数を踏み、8年で3,500人以上のクライアントに指導してきた実績を持つ。コロナ禍で営業に課題を抱えるクライアントが増加したことをきっかけに成約率80%を達成するための脳科学を基にしたセールスメソッドを確立。価値あるサービスを世の中に上手く届けられずに困っている事業者様を支援したいという想いから、一般社団法人プロセールス協会を設立。セミナー・コンサルティング・会員サービスなどの提供を行う。

Web会議システムとは?

Web会議システムとは、パソコンやスマートフォン・タブレットなどのモバイルデバイスを利用してインターネット経由で遠隔地同士をつなぎ、映像や音声のやり取り・資料の共有などを行うツールのことです。

Web会議システムとテレビ会議システムはどう違うの?

従来、Web会議システムが登場するまでは、テレビ会議システムを導入して遠隔地の拠点間をつないで会議を行っていました。

テレビ会議システムは、高価な専用機材を必要とするため、その専用機材を備え付けた会議室などからしか利用できませんでしたし、専用機材のない拠点から参加することもできませんでした。

また、テレビ会議システムでは映像と音声の通信しかできませんし、ISDN回線や専用回線を使用するため初期費用がかかり運用コストもかなりの高額となっていました。

一方で、高画質で高音質であるという点は大きなメリットでした。

これに対して、Web会議システムは、高価な専用機材が必要なく、一般的なパソコンとWebカメラ、マイク・スピーカーまたはヘッドセットがあれば利用可能です。

ISDN回線や専用回線を必要とせず、一般的なインターネットに接続できる環境があれば良いため、高額な初期費用がかからないという大きなメリットがあります。

さらに、映像と音声だけでなく、チャット機能やパソコン内のファイルの送受信機能などを持つものが多いという特徴もあります。

つまり、Web会議システムとは、従来のテレビ会議システムを単にWeb版に置き換えたものではないということが言えるでしょう。

Web会議システムの種類

Web会議システムは、システムの運用方式の違いにより、大きく「クラウド型」と「オンプレミス型」の2つに分けることができます。

それぞれについて順に説明していきます。

<1>クラウド型

クラウド型は、ベンダーのサーバにアクセスしてWeb会議システムを利用する形態のため、すぐに利用開始することができますし、利用ユーザ数の変更などにも柔軟に対応することができます。

Web会議室のURLをメール等で連絡することによって、どこからでもWeb会議に参加してもらうことができますので、社外の人と簡単に会議を行うことができます。

自社でシステムを新規に導入する必要がありませんので、導入コストがかかりませんし、使い方が分からない場合や、万一の故障の際にもベンダーに対応してもらうことができます。

メンテナンスはベンダーが行いますので、メンテナンス費用も手間もかかりません。

<2>オンプレミス型(自社内サーバー)

オンプレミス型は、自社のネットワーク内にWeb会議システム用のサーバを設置して、そのサーバ内にWeb会議のシステムをインストールして運用する形態です。

社外のネットワークに接続する必要がありませんので、データの漏洩のリスクが低くなり、必要に応じて高いセキュリティを持ったWeb会議システムを構築することができます。

また、映像や音声の品質が優れているという点も大きなメリットです。

一方、サーバやシステム導入のための初期費用(ハードウェア・ソフトウェアの購入費用)がかかり、メンテナンス費用(年間保守費用など)もかかります。

なお、ハードウェアやソフトウェアをリースで導入することも可能で、その場合は初期費用はなくなりランニングコストとしてリース費用が発生します。

初期費用もランニングコストもそれほど高額にはなりませんので、社内会議などが多い会社ではおすすめのWeb会議システムです。

Web会議システムを導入するメリット&デメリット

Web会議システムを導入することによるメリットのうち、代表的なものを挙げます。

メリット1:移動・滞在のためのコストが削減できる

インターネット環境が整っていれば、遠隔地でも海外からでも会議に参加することができますので、移動・滞在のための交通費や宿泊費、移動のための時間が削減できます。

メリット2:比較的低コストで運用できる

クラウド型Web会議システムの場合は、月額数千円程度で利用できるものが多いため、比較的低コストで運用することができます。

システムによっては無料で運用できるものもありますが、参加人数などに制限がある場合があります。

メリット3:会議の準備が容易になる

従来の会議の場合は、会議室の確保や参加者のスケジュール調整などに時間がかかりましたし、遠方からの参加者がいる場合はさらに大変でした。

しかしWeb会議であれば、インターネットに接続したパソコンなどがあれば、どこからでも参加することが可能となり、準備の手間が大幅に簡略化できます。

メリット4:会議資料の準備が容易になる

前項にも関連しますが、従来の会議の場合は、会議資料の印刷や冊子化などに時間がかかりました。

しかしWeb会議システムでは、資料や画面共有の機能を利用することができるため、人数分の資料を印刷する必要がないため、手間やコストが削減できます。

また、次のようなデメリットがあることも知られています。

デメリット1:画質や音質が通信環境によって左右される

Web会議システムの通信には、インターネット回線を使用しますので、通信環境や時間帯などによって画質や音質が左右されることがあります。

音飛びや映像の遅延などが起こり、意思疎通がスムーズに行えなくなることが起こる可能性があります。

しかしながら、不安定な通信環境でも安定した会議ができるような技術を取り入れているシステムもありますので、必要に応じてこれを選定する必要があります。

デメリット2:相手の表情や雰囲気を読み取りにくい

対面での会議とは異なり、相手の表情や雰囲気を読み取りにくいというデメリットがあります。

また、参加者が多い場合は誰が発言しているのか、誰に向けて発言しているのかなどが分かりにくいため、話し方などの運用方法にも工夫が必要となります。

徹底比較!おすすめのWeb会議システム9選

では、おすすめのWeb会議システム9選について、徹底比較して紹介します。

多くのベンダーからWeb会議システムが提供されていますが、システムによって仕様に違いがあるため、導入検討の際は次のポイントなどについてしっかりと比較する必要があります。

システムの運用形態どちらのタイプを選択するのかをしっかりと考えておく必要があります。
会議への参加可能人数Web会議システムは、料金プラン等によって会議に参加できる人数が変わってきます。
無料プランでは少人数しか参加できませんが、有料プランでは大規模な会議などに対応できるようになります。
最大何人まで同時接続できるのか、人数を増やすための費用はいくらなのかを確認しておく必要があります。
イニシャルコスト・ランニングコスト導入に際してイニシャルコストがどの程度かかるのか、ランニングコストはどうなのかを確認しておきましょう。
また、無料版と有料版がある場合、同時接続人数や会議開催時間の制限、使用できる機能の違いをきちんと把握して、自社での用途に合ったものを選ぶようにしましょう。
画面共有機能ほとんどのWeb会議システムは画面共有機能を備えていますが、画面全体しか共有できないものと、特定のウィンドウの共有が可能なものがあります。
細かい点ですが、画面全体しか共有できない場合は、会議に必要のない部分が表示されてしまうなど、情報漏えいなどセキュリティなどに問題が生じる場合があります。
操作性、利用の簡便性手や不特定多数が参加する会議などでの使用を考えている場合は、初めてWeb会議システムを使う人にとって、分かりやすいものかどうかは重要なポイントです。
無料で試用できるかどうか導入を検討する際には、無料で使えるものであれば試用して、有料のものは無料トライアルを利用して、事前に利用してみて自社にあったシステムかどうかを確認しましょう。
無料版、有料版の違いについて把握した上で、自社での最適な使い方と照らし合わせてWeb会議ツールを選定するようにしましょう。

【1】Zoom

「Zoom」は、「Zoom Video Communications」が提供しているWeb会議システムで、最も注目を集めたWeb会議システムと言っても間違いがないでしょう。

HDビデオと高音質オーディオでクオリティの高い会議を行うことができます。

Zoomを利用する際、会議を開催するホストになるためにはアカウント登録が必要ですが、ゲストとして参加するだけであればアプリをダウンロードするだけで使用できます。

無料プランと有料プランがあり、無料プランの場合は参加者100名までで1回40分までの会議が開催できるほか、1回30分以内の1対1ミーティングが無制限で利用できます。

有料プランの場合は、500名までの会議が時間制限なく開催可能で、無制限のクラウド保存容量や専用のサポートが受けられます。

Zoomには、参加者をグループ分けしたり、動画や音声などのデータが簡単に保存ができるなどの機能もあります。

また、画面共有、ファイル共有、チャット機能、アンケート機能、質疑応答機能、バーチャル挙手機能などコミュニケーションを円滑にする機能も搭載しています。

例えば、バーチャル挙手機能を利用すると集計して多数決を取ることができますし、ホスト側で挙手者を指名することができますので、容易に質疑応答を進めることができます。

【2】Microsoft Teams

「Microsoft Teams」は、「マイクロソフト」が提供しているWeb会議システムです。

利用可能なOSは、Windows、macOS、Linux、iOS、Androidで、ブラウザ版もあります。

Skype for businessの後継として位置づけられていることから、チャット機能が基本となっており、通話機能、ビデオ会議機能、ファイル共有機能、Officeアプリとの連携機能などはMicrosoftアカウントがあれば無料で利用できます。

「Teams」という名前が示すように、チームで効率的に業務を行うことをサポートする機能が豊富で、Outlookと連携したスケジュール管理、Microsoft 365と連携したファイルの同時編集も可能となります。

無料版と有償版があり、無料版では会議時間は最大60分、最大人数100名までとなります。

有償版のMicrosoft Teams Essentials(月額430円/ユーザー)では、会議時間は最大30時間、最大人数300名までとなっており、Microsoft 365 Business Basic(月額540円/ユーザー)やMicrosoft 365 Business Standard(月額1,360円/ユーザー)もあります。

【3】Cisco Webex Meetings

「Cisco Webex Meetings」は、世界最大のコンピュータネットワーク機器開発企業の「シスコシステムズ」が提供しているクラウドタイプのWeb会議システムです。

利用者数が多く、高度なセキュリティにより信頼度が高いサービスとして定評があります。

「Cisco Webex Meetings」は、パソコン(Windows、Mac)、モバイルデバイス(iOS、Android)から利用できます。

また、シスコシステムズは専用機のテレビ会議システムでも世界シェア1・2位を争う最大手ベンダーですからビデオ会議の専用機器からの接続も可能です。

高画質な映像にも定評があり、ハイビジョン並の高品質映像を実現します。

無料プランでは、会議の回数には制限はなく、1会議100名まで、会議時間最長50分の利用が可能です。

有料プランでは、会議時間の制限がなくなり、1会議の最大人数などの違いにより、税込み月額1,639円(スターター)、2,178円(プラス)、3,278円(ビジネス)の3プランがあり、ビジネスの場合には1会議200名までとなります。

【4】どこでもSHOWBY

「どこでもSHOWBY」は、「株式会社かんざし」が提供しているクラウド型のWeb会議システムで、1対1の商談に特化したシステムです。

対応デバイスや用途が広く使い勝手が良いため、「学習塾の質問対応」「オンライン診療」「不動産業」「コンサル業」「社内の内線連絡」などにも利用されています。

株式会社かんざしは、宿泊業界における業務効率化ツールで業界トップクラスのシェアを誇ることでも有名です。

インターネット接続ではなく電話接続を利用していることが大きな特徴ですが、電話の代わりにWebの音声通話を利用することも可能です。

無料版と有料版があり、どちらも初期費用は無料、月間に20回の商談まで(1回5分未満はノーカウント)であれば無料版が利用可能です。

有料版は、商談回数も商談時間も無制限で、月額1,980円/ユーザーのユーザー課金タイプと月額5,500円/ルームのルーム課金タイプから選ぶことができます。

一般的には、会議の相手に事前にURLを送付しておく必要がありますが、「どこでもSHOWBY」はURL送付が不要で、電話の延長でその場で商談を始めることができます。

商談をサポートする機能として、画面共有機能、チャット機能、名刺交換機能(Sansan・Eight連携)、トークスクリプト機能、ノート機能、ファイル共有・送信機能、アンケート機能などがあります。

このうち無料版でも、チャット機能、名刺交換が機能、トークスクリプト機能、ファイル共有・送信機能、ノート機能などが利用できます。

【5】Google Meet

「GoogleMeet」は、「グーグル」が提供しているWeb会議システムで、無料プランでも会議開催回数の制限がなく利用することができます。

Google Meetは、Googleアカウントさえあれば誰でも無料で会議主催者となってWeb会議室を設定することができ、会議URLを参加者に連絡するだけで会議を始めることができます。

Googleカレンダーと連携しているため、参加者はカレンダーをクリックするだけで会議に参加できるという使い勝手の良さが大きなポイントです。

画面共有機能やドキュメントの同時編集機能、チャット機能などの他、音声の字幕表示や画面レイアウト変更など便利な機能も充実しています。

無料版では会議時間は60分、参加人数100人までですが、有料版では会議時間は300時間、参加人数はプランによって150~250名になります。

Googleのインフラをベースとしているため高い安全性があり、ネットワーク速度に応じた自動調整機能により、どこにいても高品質のビデオ通話ができるようになっています。

【6】V-CUBE ミーティング

「V-CUBE ミーティング」は、「株式会社ブイキューブ」が提供しているWeb会議システムです。

高画質・高音質で安定した接続性を特徴としており、シンプルで分かりやすいシステム構成や操作性にも定評があります。

クラウド型で、パソコンにWebカメラとマイクを接続してログインし「会議室に入室」をクリックすれば簡単にWeb会議に参加することができます。

ローカルプランとグローバルプランがあり、どちらのプランも初期費用は5,500円/ポート(ポート=同時接続数)で、月額費用はローカルプラン11,000円/ポート、グローバルプラン13,000円/ポートです。

グローバルプランでは海外拠点での利用が可能ですので、グローバル展開している企業にはおすすめです。

【7】LiveOn

「LiveOn」は、「ジャパンメディアシステム」が提供している国産のWeb会議システムです。

最大の特徴は高画質・高音質で、1280×720のHD画質とCD並の32kHzの音質を維持でき、通信環境の不安定な海外や参加者が多人数の場合にも対応できます。

そのほか、資料や画面の共有、ファイル送信、暗号化など基本機能を搭載しており、Web会議への参加はブラウザでアクセスするか、招待メール内のURLにアクセスするだけです。

なお、操作方法が不明な場合やトラブル時には、電話・メール・ヘルプサイトでのサポートが使えます。

利用形態として、クラウド版とオンプレミス型があります。

利用料金は、クラウド版の場合、初期費用:78,000円/1ライセンス、月額費用:3,000円/1ライセンスですが、ライセンスとは拠点数を意味しています。

オンプレミス型の場合は、サーバーソフト:1,000,000円(税別)、クライアントソフトライセンス:78,000円(税別)/1ライセンス、年間利用料: サーバーソフト及びクライアントソフトライセンスの合計の20%となっており、サーバの費用は別途となります。

スマートフォンやタブレットなどのモバイルデバイスにも対応しています。

【8】Chatwork

「Chatwork」は、「Chatwork株式会社」が提供しているチャットツールで、ビジネスコミュニケーションに特化していることが最大の特徴です。

従来のビジネスコミュニケーションはメールベースで行われていましたが、送受信の時間差が生じるなどスムーズなコミュニケーションには問題がありました。

これらの問題を解消してビジネス用途を目的に開発されたのがChatworkで、音声通話やビデオ通話にも対応しているため、Web会議システムとしても利用できます。

テキストのメッセージだけではなく、ビジネスシーンで利用するドキュメントファイル・PDF・画像ファイルなどをアップロードすることができ、保存することもできます。

無料版と有料版があり、無料版ではチャット機能が14人まで、ビデオ通話が1対1となりますが、有料版ではチャット機能は無制限、ビデオ通話が複数人で利用可能となります。

有料版には、パーソナル(400円/月)、ビジネス(500円/月)、エンタープライズ(800円/月)があります。

【9】Slack

「Slack」は、米「Slack Technology社」が提供しているビジネスチャットツールです。

元々はゲームの映像配信サービス会社のスタッフが社内コミュニケーション用に作ったツールで、これを商用化したのがSlackです。

Slackには、Webブラウザから利用する方法とアプリを利用する方法があり、アプリは、パソコン(Windows、macOS、Linux)、モバイルデバイス(iOS、Android、Windows Phone)に対応しています。

Slackコールという機能がありますのでビデオ通話も可能ですが、無料版では1対1しかできないため、複数でビデオ通話を利用するためにはZoomと連携する必要があります。

無料版と有料版(スタンダード:850円/月、プラス:1,600/月など)があり、機能面に違いがあります。

Slackの最大のメリットは、クラウドストレージ(DropboxやGoogleドライブなど)、タスク管理ツール、Skype、twitter、メールなどと連携できることで、これによってチャットツール以上の効果を発揮することができます。

Web会議システムを使って効率化を図ろう

この記事では、Web会議システムの紹介や種類、導入メリット・デメリット、おすすめのWeb会議システム9選などについて紹介しました。

Web会議システムは、新型コロナウィルス対策の一環として非対面でのコミュニケーションのために導入が進んでいるという一面もありますが、時間を効率的に利用する新しい働き方を企業にもたらす新しいツールとして捉えるべきだと思われます。

この記事を参考にして、自社に最適なWeb会議システムを選定し効率化を図りましょう!