営業でアポが取れない原因!アポが取れるようになる実践的なテクニックやコツを紹介

営業マンが売上を上げるためには、商談の精度を高めて成約率を上げることが必要です。

しかし、商談の機会が少なければ、いくら成約率が高くても最終的な売上の増加にはつながりませんので、まずは1件でも多くのアポ取りをして商談や面談の機会を増やすことが営業マンの目標となります。

企業が優れた商品やサービスを提供していても、顧客にその存在を知らせることができなければ企業の売上や利益につながりませんので、商品やサービスを知ってもらうためにも営業活動としてのアポ取りが非常に重要になるのです。

アポ取りの方法には、電話を利用する「テレアポ」やメールによる「メルアポ」がありますが、顧客の声を直接聞くことができるテレアポが主流となっています。

しかしながら、営業マンの中にはなかなかアポが取れない営業マンがいます。

このようなアポが取れない営業マンにはどのような共通点や原因があるのでしょうか?

ここでは、アポが取れない営業マンに共通した原因を探るとともに、顧客からアポが取れるようになる実践的なテクニックやコツを紹介します。

営業でアポが取れない主な4つの原因と改善方法

営業でアポが取れない営業マンには、主に4つの共通する原因があると考えられます。

まず、アポが取れない営業マンは、営業活動そのものやアポ取りをした経験が浅く、事前の準備が足りていないことが考えられます。

また、相手目線に立ったトークができていないことが多く、自分自身の営業活動に対する分析と改善を怠っているケースも多く見られます。

営業経験の不足はすぐに解消できるものではありませんが、事前準備を入念に行って相手目線でのトークを心がけ、自分自身の営業活動に対する分析と改善を行えば、短期間で実力をつけてアポが取れる営業マンに変わっていくことが可能と思われます。

以下では、「準備が不足している」「量や経験が不足している」「相手目線で話せない」「分析と改善ができていない」という4つの原因と、それぞれに対する改善方法を2~3つ紹介しますので、今後の営業活動に取り入れていただければと思います。

【原因1】準備が不足している

営業でアポが取れない原因の1つ目として、「準備が不足していること」が挙げられます。

アポ取りをしようとしている相手の会社のことをほとんど知らないまま電話をして、一方的に自社商品の説明を始めても、相手は電話そのものを迷惑だと感じたり、早く電話を切ろうとするというネガティブな反応をしてしまいます。

営業マンがアポ取りする際には、事前準備が非常に重要となり、事前準備がアポ取りの成否を左右すると言っても良いかもしれません。

どのような事前準備を行う必要があるのかについて、いくつかの改善方法を説明します。

【改善方法1】トークスクリプトを作成しよう

準備不足を改善する方法の1つ目は、「トークスクリプトを作成しておくこと」です。

トークスクリプトとは、営業マンが顧客に対してトークをする際の話の流れや内容、順番を決めた「営業台本」のことで、これをもとにテレアポをしたり実際の商談をしたりするものです。

トークスクリプトの具体的な内容としては、トークの始まり、話の展開、商品やサービスについての説明、クロージングの方法などがあります。

その他に、想定される顧客からの質問に対する回答例などが含まれることもあります。

効果的なトークスクリプトを作ることができれば、アポ取りの成功率を上げることができます。

会社として基本的なトークスクリプトを1つ作っておけば、それぞれの営業マンが各自の個性に合わせてブラッシュアップやアレンジをして応用することができます。

また、トークスクリプトは、顧客に興味を持ってもらえるような内容にすることが必要ですので、顧客の状況などに応じて内容を変えて利用することができます。

【改善方法2】相手の会社、業界のリサーチをしっかりと行おう!

準備不足を改善する方法の2つ目は、「相手の会社や業界のリサーチをしっかりと行うこと」です。

アポ取りの電話をする前に、最低限でも相手の会社やその業界についてリサーチしておくことが必要です。

具体的には、顧客企業の事業内容や経営状況、顧客企業が含まれる業界の動向を調べることが必要ですし、顧客企業が抱えている課題やその課題に対する自社のアピールポイントなどを想定しておくことも必要です。

このようなしっかりとしたリサーチによって顧客企業の状況やニーズや分かると、より具体的な提案ができますし、提案を受けた相手の納得感も高くなります。

また、商品に関することだけではなく、担当者の出身地や趣味などに関する共通点などがわかっていれば、トークの始まりや話の途中にアイスブレイクとしてその話題を入れることによって親近感をもってもらえるきっかけになるかもしれません。

【原因2】量や経験が不足している

営業でアポが取れない主な原因の2つ目は、「量や経験が不足している」ということです。

営業経験やテレアポを行った経験が不足していると、どうしてもアポ取りの成果は上がりにくいと思われますが、一朝一夕でテレアポの経験を積むことはできません。

相手から信頼が得られるようなトークの進め方は、経験を積むことによって身につくものですから、最初からテレアポが上手くできる人はいないのです。

しかし、この経験不足を補うための改善方法が考えられますので、2つご紹介します。

【改善方法1】モチベーション維持のために、テレアポ成果数以外の指標も細かく数えておこう!

経験不足を補うための改善方法の1つ目は、「モチベーションを維持するためにテレアポ成果数以外の指標も細かく数えておくこと」です。

テレアポの経験が少ないと成功率が上がりませんので、テレアポの成果数だけを評価指標としていると、その営業マンのモチベーションを保つのが難しくなります。

モチベーションが低下してしまうと、さらにアポが取れなくなるという悪循環に陥ってしまう可能性があります。

そこで大切になるのは、テレアポ成果数だけではなく、その他の指標についても細かく数えておく必要があるということです。

その他の指標の一例としては、例えば、次のようなものがあります。

  • 電話の回数
  • 電話がつながった回数
  • 担当者に取り次いでもらえた回数
  • 通話時間

このような指標を細かく数えて推移を見ていくことによって、その営業マンの成長具合を判断することができるようになり、モチベーションを維持しながら短期間での成長を促すことができます。

【改善方法2】量や経験の不足は、アポが取れる人の真似をして補おう!

経験不足を補うための改善方法の2つ目は、「量や経験の不足をアポが取れる人の真似をして補うこと」です。

あなたの上司や先輩営業マンの中にアポ取りの成功率の高い人がいると思いますが、その人が顧客にどのような話を、どのタイミングで、どれくらいの時間をかけて行っているかをしっかりと観察してみましょう。

そして、自分に欠けているところや自分のやり方と大きく違っているところを見つけて、真似をしてみましょう。

人の真似をすることに抵抗を感じる人もいるかも知れませんが、最初は人の真似であってもやり続けるうちに、コツが掴めて自分流のやり方が生まれてくるはずです。

【原因3】相手目線で話せていない

営業でアポが取れない主な原因の3つ目は、「相手目線で話せていないこと」です。

アポを取るときには相手目線で話をしないと、なかなかアポを取ることはできません。

特にテレアポの場合は、一度も面識のない顧客を相手にやり取りをすることもありますので、相手が聞き取りやすく理解しやすい話し方を心がける必要があります。

しかし、緊張してしまうと早口になってしまい、話の内容が相手に伝わらないことがありますし、声が小さかったり間を取らないなどの理由から話が聞き取れないこともあります。

また、そもそも相手の会社の状況やニーズを把握していないような状態でテレアポを行って、こちらの言いたいことを一方的に話すと、相手の心をつかめないどころか、悪い印象を与えて断られてしまうことにもなりかねません。

さらに、顧客の警戒心が増して、今後もアポを取ることが難しくなってしまいます。

【改善方法1】自分で話しすぎず、ヒアリングに徹しよう!

この改善方法の1つ目は、「自分で話しすぎず、ヒアリングに徹する」ことです。

アポ取りができない営業マンに多く見られるのは、一方的に話し続けるタイプです。

このタイプの営業マンは、話をしている最中に断られそうになると、状況を持ち直そうとしてさらに様々な話を始めて相手に口を挟ませないようにします。

しかし、このような状況では顧客側にも拒否感が芽生えてしまいますから、アポを取ることはできません。

適切な質問を投げかけて、相手が困っていることやニーズを聞き出したりして、ヒアリングに徹することが重要です。

【改善方法2】商品やサービスについて詳しく話しすぎないようにしよう!

改善方法の2つ目は、「商品やサービスについて詳しく話しすぎないようにすること」です。

テレアポの成果を上げるためには、あまり詳しく説明し過ぎないことが重要です。

電話で伝えられる情報には限界がありますので、無理に詳細な説明をしても正しく伝わらない可能性があります。

商品やサービスの説明をする場合は概要を簡単に伝える程度にして、むしろ相手のニーズを引き出したりアポを取ることに注力すべきです。

また、相手から疑問点などについて質問を受けた場合でも、全てについて丁寧に答えてしまうことは避けた方が良いでしょう。

なぜなら、その電話で相手の疑問点が解消されてしまうと、後日わざわざ時間を作って営業マンと面談をする必要性を感じなくなってしまうからです。

質問に対しては簡単な回答にとどめて、電話ではきちんと伝えきれないため面談の機会を設けていただきたいという話をして、アポにつなげることが重要です。

【原因4】分析と改善ができていない

営業でアポが取れない主な原因の4つ目には、自分自身の営業活動に関する「分析や改善ができていないこと」が挙げられます。

アポが取れる営業マンの多くは、アポ取りがうまくいったときの話の内容ややり方を分析しています。

また、アポが取れなかった場合も、何が悪かったのかについて分析をして原因を探り次の機会に活かすことによって、アポ取りが成功する確率が高いやり方に改善していっています。

逆に、アポ取りがうまく行かない営業マンに共通しているのは、自分の営業活動に関する分析と改善ができていないことです。

【改善方法1】その日の良かった点、悪かった点、改善点などを細かくメモしておこう!

改善方法の1つ目は、「良かった点、悪かった点、改善点などを細かくメモしておくこと」です。

アポ取りがうまくいった場合は、そのときの相手や会話の内容などについて、何が良かったのかを分析してメモしておくことが大切です。

逆に、上手くいかなかった場合は、なぜ上手くいかなかったのか、どこに原因があるのかを分析しメモしておくことも大切です。

上手くいかなかった内容を続けていても成果には繋がりませんので、次の機会にうまくいったときのやり方に変えるなどの改善をしてみましょう。

このように、良かった点や悪かった点を振り返って分析し、その結果をもとに改善していくことによってアポ取りの成功率は向上していくことでしょう。

【改善方法2】アポが取れる人に話を聞こう!

改善方法の2つ目は、「アポが取れる人に話を聞くこと」です。

あなたのまわりにいるアポが取れる上司や先輩営業マンに話を聞いてみましょう。

これによって、アポが取れる営業マンが、自分のアポ取りの結果に対してどのような分析を行っているのか、そしてどのように改善をしているのかが分かるはずです。

また、効果的な分析方法や改善方法を、営業部門としてまたは会社として共有することによって、アポ取りの成果が向上して売上や利益の増加につながります。

【改善方法3】再現性のある営業ノウハウを勉強しよう!

改善方法の3つ目は、「再現性のある営業ノウハウを勉強すること」です。

テレアポにおける再現性とは、しっかりとデータを残しておき、こうやったらうまく行った、これをしたらうまく行かなかったという分析を行って、誰がやってもアポ取りができる確率の高いやり方を見出すことです。

そして、再現性のある営業ノウハウには属人性がなく、そのノウハウに従って誰がやっても同じような成果が出せるものであるはずです。

営業部門として会社として、再現性のある営業ノウハウが確立できれば、売上や利益の増加につながりますし、新人もすぐに戦力として活躍できるようになります。

組織としてアポ取りの成功率を上げ売上や利益を上げるためにも、再現性のある営業ノウハウを勉強し身につけることは非常に重要なことです。

ただし、この再現性のある営業ノウハウは一朝一夕で確立できるものではなく、身につくものではありませんので、会社全体として継続的に取り組んでいく必要があります。

営業でアポが取れるようになるコツは4つの原因を1つずつ取り除きつつ、数をこなしていくこと!

この記事では、営業活動を行う中でアポが取れない4つの原因とそれぞれの原因に対する改善方法を2~3つ紹介しました。

望ましくはすべての改善方法を実施して4つの原因を一気に取り除くことですが、いきなり全てを改善することは現実問題として難しいと考えられます。

今後、営業活動を行う中で4つの原因を1つずつ取り除くような努力をしつつ、数をこなしていくことが大切です。